2012/02/04

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今日は横浜寿町の炊き出しに行ってきたよ。
寿町は関内の駅のすぐ近く。
市役所?などが並ぶエリアのすぐ近く。
ここは日本の三大ドヤ街と言われるうちのひとつで、
主に建設関係の日雇い労働者が集結してる場所。
とは言ってもここももう高齢化。
仕事できてる人は少ない。
そもそもここに入ってくる仕事自体が少ない。
もうまもなく消えていく町だそう。

圧倒的に単身男性が多い。
彼らは収入がある時あるいは生活保護を受給できている人は、
一泊1000円〜2000円の簡易宿泊所に泊まり生活する。
三畳の部屋、トイレ、シャワーは共同。空調は付いてる。
収入があれば。
食料も生活保護を受給できていればとりあえずは確保できる。

今まで、なぜホームレスになるのか分からなかった。
生活が困窮しているなら生活保護を受ければいいと思っていたし、
実際最近は保護申請が通りやすくなったという。今は。
つまり、つい最近までは「失業」を理由に生活保護は受けられなかったらしい。
そして路上生活者になる。

もう一つの理由は、「生活保護受給者=怠け者」と世間から言われることへの懸念。
そして労基法以下の水準で働いている人からのバッシングなども受ける。

制度的問題と、当事者の精神的問題。
それが最低所得者層を路上に追いやる。

まあでも何にせよ問題なのは国の企業の雇用形態なんだろうなと思う。
生活保護を受けなければ生活できないというのは、
結局は労働力とoutputが釣り合っていない。

【日雇い労働者】
建物の建設の際に“ハコ”を 作る段階においてだけ大量に必要とされる人員。建設が終われば、必要とされない。平均7〜10日の雇用契約。バブル崩壊後、労働力需要は激減。ゼネコンの下請けの末端。

全く持って産業中心の雇用形態。
被雇用者の生活の安定なんてもんは考えていない。
それでも仕事がどんどん舞い込んできた戦後復興〜バブル期まではよかったが、
その崩壊後一ヶ月以上働けないことなんてざらにあるという状態に。

最近舞い込んでくる話はもっぱら原発の修復作業。
危険な仕事のターゲットとされるのは身寄りのない単身男性。
彼らがいつどう被害を被っても訴えるものは周りにいない。

この話をしてくれた近藤さんは言っていた。
こういう事故が起きて、誰かが修復作業をしなければいけないのは分かる。
でも彼らのことを賞賛し美談で終わらせて、
またこの仕組み(原発や社会構造)を継続させていこうとする世間。
これではいけない。と。

 今日ただ炊き出しをするだけでなく、
そういうった構造的背景を聞けてよかった。
100%フラットな捉え方は出来ないと思うけど、
ここ最近不可解に思っていた社会構造がだいぶクリアになった。
ここからがスタート。


現在路上やドヤで生活している人たちが「社会から溢れたもの」として捉えられているだけではなく、
その人たちの生活を多くの人は知らず知らずのうちに前提として生活している。
寿に溢れてるような生活が無ければ成り立たない社会。
そういうものってきっと世界のどこにでもある。
でも、ここ日本にもあるんだよ。しらなかった。

少しでも変えたいよね。
そのための頭脳と知恵。


who saves you?
you save,,, who?



2 件のコメント:

  1. p/s
    私って構造主義者よりだと自分で思うんだけど、この前みんなと話してて思ったのは、なぜホームレスになるのかってことに精神的な問題も結構関わっているってこと。
    男性は社会にでて稼いで一人前という常識によって「助けて」の一言がいえない、甘えていると思われたくないから生活保護申請を出せない、こんな生活をしているのは自分が悪いからとおもっている、、、
    ホームレスに女性が極端に少なかったことにもジェンダーの問題を感じた。
    制度的構造だけでなく、社会的規範というかそういうものによって助けての声すらあげられないような弱者を見落としちゃあかんです。
    人は弱ると声すらあげられなくなるのよ。

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  2. 戦後、目の前の「発展」を
    目指した結果がこれ、っておもうと
    やっぱりDeCTの問題意識って
    今一番必要なんだとおもったよ。

    「弱者」ってその人自身が弱いわけじゃなくって
    つくられていくんだよね。すごい暴力的なかたちで。
    しかもそれは隠される。

    目、見開いて
    気付いていかなきゃっておもいます

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